加治木銭
鹿児島地方で貿易用に鋳造されたらしい銭です。面の書体や製作が類似している一群です。戦国時代から江戸時代初頭ぐらいの鋳造と考えます。日本人の海外渡航が増加して、シャムの山田長政が活躍した時代です。洪武通宝や大中通宝(双方とも中国 明時代1361年〜1408年まで)の銭面しかありません。背には加、治、木の3種の文字があり、ここから加治木銭と呼ばれています。日本鐚銭の代表銭です。日本では洪武や大中よりも永楽銭が好まれていた時代ですが、海外(東南アジア)では永楽よりも洪武銭が気に入られていた証拠です。こちらの叶元祐通宝(北宋銭の名)や江戸時代幕府の認可の下で鋳造された長崎貿易銭長崎元豊通宝他(全て北宋銭の名)も海外貿易用に中国銭名を利用しており、その威光は当時の基本通貨であり、その銭を堂々と密造し、尚且つ背に加、治、木も三文字を入れるというブランドを作った銭です。面白い意味を持った銭です。

長字 23.6mm中字背小治 22.9mm中字背大治 23.3mm
小字背大治 23.5mm小字通上月 23.3mm

私の手持ちはこれぐらいしか種類を持っていません。洪武通宝以外にも大中通宝がありますが、高価すぎて、また、背文字も加、木も希少なものです。一度常設館の中国、明時代の洪武通宝と見比べてください。

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